式神の城〈2〉玖珂家の秘密 (電撃文庫)

式神の城〈2〉玖珂家の秘密 (電撃文庫)

式神の城〈2〉玖珂家の秘密 (電撃文庫)

書く人間が違うと、同じキャラクターでも違う印象を与える。あたりまえのことですが、それを実感しました。
帯の「第五世界(ガンパレードマーチ)と第六世界(式神の城)の接点」とかなんとか言うあおり文句は、まあ嘘ではない内容でした。いきなり、ニーギ・ゴージャスブルーが何の説明もなく当然のような顔して出てきたのには、一見さんお断りな感じがしましたが。
ストーリー的には、実際にシューティング・ゲームが始まる前のバックボーンの説明で終わっています。
光太郎と晋太郎とロジャーの関係がすげえホモくさくて嫌でした。ふみこたんが無用なまでにきつい性格になっているようですし、金同志もとい道士はほとんど接点はなく、そして何より沙夜が割りを食いすぎなのがなんとも辛いところでした。沙夜を知らないと嘘をついた時、私の中で光太郎が愛嬌のある馬鹿から犬畜生の意味の馬鹿に格上げしましたよ。「馬鹿であることは罪ではない。しかし有害なことをしでかすから、最終的には罪まみれになる」決戦存在には馬鹿しかなれないのか? 新井木とか。
しかし、書いたのが芝村ですから、これが一番オフィシャルに近い描写なんでありましょうなあ。いやはや。
最後に、物語の構造をきちんと説明している点は評価できました。次巻以降、眠らず飢えず物言わぬ人妻の活躍も見れると期待しております。