涼宮ハルヒの溜息 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの溜息 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの溜息 (角川スニーカー文庫)

ああ、これ、一発ネタじゃなかったんだ……。
正直、一発ネタで終わってもよかったんじゃないかと思うんですがね。実際のところ何も解決してないのだから、続いてもいいのですが。
まあ、2巻目と言うことで、キャラクターもだんだんこなれてきた感じがして、読みやすさは1巻以上ですね。
読後の印象は、語られていない部分の方が大きいな、と言うことです。キョンハルヒが見ていないところで、他の連中やまだ登場していない勢力の連中が一体どんなことをしているのかがヤケに気になります。出ていない連中の苦労もちょっとは知りたいですね。
ちなみに涼宮ハルヒのキャラクターを見てて思い出すのは、伊東岳彦宇宙英雄物語でしょうか。主人公の父親がハルヒに似ています。
なんとももどかしい物語ですね。この世界観を一つのルールで表現するなら、TORGのリアリティではないかなと。最後に残った勢力の定義が採用されてハルヒの正体を規定する、と。まさに観察者理論に基づく世界観ですが。
しかし耳学問ばかりではありますが、なんとも哲学と物理学は似てきましたねえ。まあどちらも、見えないものを頭の中でさんざん弄繰り回す点ではかわりないですから、結果も似たようなものになってくるんでしょうかね。
さて、初登場の鶴屋さんは本当に裏がないのか。そんな訳はないよなー。はあ、3巻を素直に待ちますか。