米の話

喜国雅彦の「傷だらけの天使たち」でこんなのがあった。
貧乏な父子家庭の子が、「うちは貧乏なんかじゃないよね?」と父親に聞くと「そうだとも。その証拠にご飯を醤油で炒めて食べるんだぞ」と料理をする。皿に盛られたそれを子が食べようとすると「おっと待った、それはおかずだ」と茶碗に白いご飯をよそうと言うオチだ。
これについては、欄外だったかに、作者が編集から「実際にこういう生活してる人もいるんだから」と注意された旨を書いていたりするんだが、しかし醤油炒めライスはそれはそれで食ってみたいと思う気もする。
白いご飯とこげ茶色になったご飯を、陰陽マークの形に盛って「紅白米飯」とかって中華料理になりそうだなと思ったり。
宴会に出ると、ラストの方でおにぎりが出されたのだが、これに巻きつけてあるのがなんと韓国海苔。ムラのある厚さとか、向こうが透けて見えたりとか、表面が油でテカテカしていたりとまごうことなき韓国海苔。おまけに付け合わせは赤い悪魔。なんたることだー!と憤りながらムシャムシャ食べていると両隣の人が回してくれた。うん、米に罪はないしね。
来月、宴会の幹事を仰せつかったが、店の選定に際しては「ご飯以外もある店でお願いします」と釘を刺された。ちっ。