もうひとつの猫創世記

水伝じゃあないけれど - 永字八法の続き。
テイルチェイサーの歌 (ハヤカワ文庫FT)は主人公が猫で猫社会を描いた異色の作品でしたが、その中で猫に伝わる人間の由来神話が登場しています。

創世まもない頃、猫社会に僭主が出現し、暴政をしいた。
そこにやってきた老猫は、しきたりをたてに僭主にタイマンを要求した。
僭主は相手が老猫とあって面白半分にそれを受けたが、この老猫、実は創世にかかわった猫神の一柱であり、僭主をあっと言う間にフルボッコにしてしまった。
僭主は尻尾を切られ、体中を引き伸ばされ、毛をむしられ、毛のないひょろひょろした生き物になってしまった。
老猫は宣言した。
「お前とお前の子孫は、未来永劫全ての猫に仕えるのだ」
この僭主と僭主の子孫たちは、人間と名づけられた。

いやー、神話っていいものですね。