北京と沖縄

これは比較せねばなるまいて。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080214/chn0802141856006-n1.htm
http://www.asahi.com/national/update/0213/SEB200802130020.html
事件の構造だけみると、単純に加害者Aと被害者Bがいるだけの普通の犯罪事件なのだが、反応の論調を比較してみると面白い。
沖縄の場合、「Bにも責任がある」と言う論調に対し「そんな訳がないだろう!」と噛み付くものが少なからずいるのに、北京の場合だと「Bが悪い」「うん、そうだね」とほぼ一色である。
もちろん、色々な差はある。国内と国外、レイプと傷害、少女と大人、アメリカ人と中国人。しかしこの差異のどれが、結果の差異につながっているのかがわからない。多分、全部の可能性が高いが。こうして並べてみると、結局は程度の問題なのかなと思わないでもない。
国内よりも国外の方が「しょうがない」し、レイプじゃなくて傷害ですんだのなら「諦めもつく」し、被害者が少女じゃなくて大人なら「分別はあったはず」だし、アメリカ人よりも中国人の方が「遵法意識が低い」とみなされるのだろうから。政治的な背景を考えなければ、「沖縄事件>中国事件」と考える人の方が多いんだろうな。こうして並べてみると「大衆の意識」みたいなものが透けて見えるようだ。(そしてそれがどれだけ宛てにならないか、と言うことも。)
最後に私の意見。「車道を歩いていれば車にはねられる可能性がある。必要がない限り、歩道を歩く方がより安全だろう」「盛り場を歩いていれば変な連中に絡まれる可能性がある。必要がない限り、盛り場に行かない方が安全だろう」「中国にいれば反日中国人に襲われる可能性がある。必要がない限り行かない方が安全だろう」と言うことで、必要もないのに危険を犯す奴が馬鹿だし、必要なら危険に合わないように対策をするのが、まともな人間のやることだと思いますですよ、はい。

以下、マイ魚拓

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080214/chn0802141856006-n1.htm

北京で日本人女性殴られ大ケガ「誰も助けてくれず」
2008.2.14 18:55

このニュースのトピックス:中国
 北京の日本大使館によると、同市中心部の大通りで11日夜、帰宅途中の日本人女子留学生(30)が、男に鈍器のような物で頭部を殴られ携帯電話を奪われた。留学生は頭を20針縫う重傷。

 現場は近くにはショッピングセンターがあり日本人居住者も多い建国路の南側。大使館によると、留学生は30歳前後の男にいきなり背後から殴打された。携帯電話を要求されたので渡したが、パスポートなどの入ったバッグも出すよう求められ、拒否するとさらに数回殴られた。男は逃走した。

 留学生は通行人に救助を求めたが「助けは得られなかった」という。(共同)

http://www.asahi.com/national/update/0213/SEB200802130020.html

米兵「拒まれ乱暴せず」 沖縄少女暴行事件
2008年02月14日07時24分

 在沖縄米海兵隊員が中学3年の女子生徒(14)に乱暴したとされる事件で、強姦(ごうかん)容疑で逮捕された2等軍曹タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38)が沖縄県警の調べに対し「女子生徒に関係を迫ったが、拒まれたので乱暴はしなかった」と供述していることがわかった。県警は容疑者宅から押収したワゴン車やジャンパーを鑑定するなどして、慎重に裏付けを進めている。

 ハドナット容疑者は10日午後10時35分ごろ、北谷町の路上に止めた車の中で女子生徒に暴行したとして逮捕された。

 これまでの調べで、ハドナット容疑者は車内で女子生徒に抱きついたり、わいせつな行為を迫ったりしたことは認める一方、「拒まれたので無理強いはしなかった」などと容疑を否認しているという。

 また、沖縄市内で声をかけた女子生徒をバイクに乗せ、自宅に連れていった後、車で連れ回したとされていることについても、「無理やりではなかった。相手がいやがっている様子はなかった」と説明。「脅すようなことはしていない」とも話しているという。

 一方、県警はこれまでの調べで、容疑者に恐怖を感じた女子生徒は途中で友人に携帯電話で助けを求めており、車に乗せられてからも何度か逃げようと試みたとみている。