職場に先日かかってきた電話

アパートを買わないかって話だった。
ターゲットは退職間近のうちのボスだったんだが、丁度いなかったんで、俺がお相手してみた。
業者「アパートを買いませんか?」
俺「儲かるんならあなたが買ったらいいんじゃないですか?」
これはセールス系に対する万能かつ定番の切り返しなのだが、最近の業者はこれくらいでは動じないらしい。既に想定問答ができているようだ。
業者「○○工場の人が、自分とこで作った○○を全部消費するなんておかしな話じゃありませんか?」
ちょっと納得しそうになった。
俺「んーでも、作った人間が欲しいと思わないようなものを売りつけるのもどうなんでしょうか」
業者「ぶっちゃけると、公務員さんにしか売れない、公務員さんだからこういう値段設定ができるんですよ。だから私は買えないんです」
優越感をくすぐるセリフ。
業者「他にもたくさんの方に買っていただいておりまして……」
極論すれば一つも売れてなくても「たくさんの方に売れている」とは言える。ここで「じゃあ誰に」と聞いても「個人情報」の錦の御旗に阻まれる。
俺「しかしねえ、その公務員ってのが曲者でねえ。副職とか兼業ってのは……」
業者「あ、それは大丈夫です。○棟○室までなら、副業とは認められないんです」
大丈夫とか言うセリフが出たら要注意だ。誰がそう言ったのかをつっこんでみよう。
俺「それ、誰が言ったの?」
業者「は?」
俺「いや、その○棟○室? までなら大丈夫って、誰が言ったの?」
業者「いえその、皆さんそれで運営してらっしゃるんですが」
俺「他人は関係ないって。それで大丈夫だってのは、どこの法律だか判例だかを根拠に、誰がそう言ったのかって聞いてるんですよ」
業者「えーそれはちょっと……」
俺「自分がやってることの法的な裏付けも知らなくて人に物勧めてた訳?」
公務員が法律で騙されたなんてのは、新聞記事にしても面白くないし恥かしい。
業者「じゃあ、資料全部集めたら買ってくれますか?」
俺「買うとは言ってない。検討くらいはしてもいい。ま、俺程度でそちらの審査に通るとしたらむしろその審査を疑うけどね」
そこでリアルで他に電話がかかってきたので、強制的に電話を切った。
以来、同じ業者からの電話はかかってこない。
参考:2log.net