一周した。ネタバレイ。
TIPS、TEA PARTY、裏TEA PARTYまで一通り。
ベルンケステルやラムダデルタの名前を出すことで、すでにメタ的な説明は済んでいる。
大方の枠は、この第一作ですでに示されている。構造は「ひぐらしのなく頃に」と似ていますよ、と。
ひぐらしがベルンケステル(&羽入)対ラムダデルタのメタ闘争であり、繰り返される昭和58年の雛見沢は二人のゲーム盤であった。ゲームは同じ盤、同じ駒、違う初期配置で複数回行われ、どちらかが勝利条件(正確には敗北条件)を満たすまで行われた。敗北条件は、飽きること。先にラムダデルタの方が飽きただけに過ぎない、とはベルンケステルの談。
そして今回は、プレイヤーに仮託された誰かと、ベアトリーチェとのメタ闘争である。ベアトリーチェの能力は「一人を無限に殺す」力。逆説的だが、殺すためには生かしておかなければならない。従って無限に殺す力は、無限に生き返らせる力でもある。
六軒島が盤に選ばれた。ベアトリーチェの勝利条件は、島にいる全員にベアトリーチェの存在を認めさせた上で殺害すること。プレイヤー側の勝利条件は、逆にベアトリーチェの存在を(いかなる手段でも構わないので?)全員に否定させること。ベアトリーチェは不可解な事件を起すだろうが、それら全てに「合理的な」説明を行い、犯人や動機に関しても、全員が納得できるものを用意し、全てが人為であると認めさせること。
ゲームの最終目的はこれだが、実際のゲーム盤は厄介なことにベアトリーチェの一存で決定されている。「ひぐらし」の時に比べ、外部からの援助はほぼありえないようになっており、どのような道筋を取ろうともベアトリーチェの想定内に収まってしまっている。
もし、ベアトリーチェに勝つとすれば、彼女が想定できなかったルートを天文学的な組み合わせの中から選択するしかないのかも知れない。
うみねこのなく頃にメモ - 永字八法に続く。