バベル

見て来た。
ロッコで二つメキシコで一つ日本で一つ、ストーリーが展開していく。
これらのストーリーは薄く、しかし確かにつながっており、「世界は互いに影響しあってつながっている」と読める。
しかしそこに展開されるストーリーは、あらゆる対立・誤解・コミニュケーションの断絶ばかりであり、人間の単位では決して意思の疎通が出来てはいない。タイトルの如く、バベルのように。
それぞれの四つのストーリーは、最終的に若干の和解が描かれ終了する。それらの和解全てが家族の再生であり、民族間・国家間・社会集団間には何の和解もない。
もし人間同士が理解しあうことできたとしても、それはぎりぎりの小集団である家族間しか無理だよ、と言う作り手側のメッセージに見えなくもない。(この辺のことはクラナド大好きっ子とかに語ってもらいたいところだが)
まあ、しかし、初めて会った人間と一緒に見る映画ではなかったな。