想像力の欠如

当館では、本を貸出する際に返却期限を記した紙片をはさむようにしております。
ただし、紙片も数に限りがございますので、複数冊数を借りられるお客様に対しては、一枚だけはさむようにしております。
さて。

児童の場合

たくさんの本を借りていく子ども。ちょっと知恵が回るようで、もう一枚この紙片をくれと言います。
「しおりにするから」
言わなくてもいいことですが、何に使うか用途はよくわかります。

大人の場合

一冊だけ借りたお客さん。借りた後も館内にとどまり、ペラペラめくりながらやがて思い立ってコピーの申込をします。
その申込書を書く間、本を閉じてしまいどこのページだったかペラペラめくる場面がありました。お客さんは、照れ隠しなのか、独り言とも言い訳ともつかない言葉を口にします。
「いやー、しおりがなくって困るね」
……当館では、本を貸出する際に返却期限を記した紙片をはさむようにしております。

独り言

鉛筆をたくさん抱えた人が、雪山で遭難して「薪がなくて」凍死したと言う話を思い出しました。