経験値の溜め方(コメントレスその2)

伝わらないもどかしさ - 永字八法のコメントを受けて。

プロトタイプがうまくいけば量産はそのある時点の状態をそのまま複製すればいいのでしょう。

これについてふと思ったんですが。
頭脳一つにボディ複数と言う構成ならどうなるんだろう、と。
段階を追って話をしますと、まずは攻殻機動隊フチコマ。単行本の説明によれば、フチコマは単位時間毎に搭載されているAI全ての経験を統合して、それからまたそれぞれのフチコマにコピーするそうです。これはまあ、セーブの意味もある行為ですが、こうすることでどれをとっても同じフチコマとして運用できる利点があります。普通は対応するフチコマもいますが、隊員の欠員やフチコマの欠員によって組み合わせが変わっても大丈夫と言うことです。
次にアップルシードのコットス。オリュンポス全体に何機のコットスが配置されているのか不明ですが、どのコットスも「コットス」と呼べば振り向くような仕様になっています。恐らくはリアルタイムでガイアにリンクしており、ガイアの管理するコットスネットワークによって警察、SWAT、ESWATと効率的に協力できるような仕組みになっているのでしょう。(プロメテウスの大天秤でガイアの中でコットスが裏切ったのは、ガイアとのリンクのせい……ですよね?)これも恐らくフチコマと同じように経験値をガイアの中に溜めているものと思われます。
そして究極の進化形が、なんと「こち亀」からと言うのがなんとも……。
警視庁が開発したロボット警官4号こと、丸出ダメ太郎。大量生産され全国の交番派出所に配備され、しかも全てのダメ太郎がリンクによって常に均質化していると言う。A派出所で話した後、B派出所でその続きをすることも可能だったりして、迷子情報とか人探しにおいては相当な効果が期待できるんですが、両津のせいでダメになるのはいつものことで。
要は、このようにして効率よく経験値を増やすことは可能かと言う疑問です。
ただ、均質化は「たった一つの手段・技法・ウィルスで全ての個体が絶滅する可能性」があるので、有用性にもこの点で疑問符がつきますし、何よりニューラルネットワークを使用した人工知能で、統合ができるのかどうかも疑問です。
各個体がその時点でのマスターニューラルネットをローカルニューラルネットにコピーし、トライ&エラーで経験を蓄積し、それをマスターニューラルネットにフィードバックする(マスターニューラルネットはローカルと同じ経験をする、が同じ成長をするとは限らない)と言うフチコマ形式なら可能なのかなあ、とは思います。