隠蔽捜査

隠蔽捜査

隠蔽捜査

犯人自体はすんなり判明するので、ミステリかどうかはわからないが。
少年法のおかげでわずか数年間の刑期で出所した元犯罪者たちが、連続して殺される。
捜査が進むうちに犯人は現職の警察官であることが判明する。
しかし、不祥事を恐れる警察上層部は事件をなんとかして犯人を不起訴に持ち込もうとする。
主人公である堅物の警察官僚だけが、それではダメだと叫んで奔走する。
そういうお話。
正義感ではなく、いわゆるエリートとしての義務感で行動する主人公像がいかにも現代的で、なおかつ目に新しい。
今野敏は、STなどの少々コメディ色の強いものばかりかと思ったら、こういうお堅いものも書けるのだと知って、少し驚いた。
続きも書けそうな形で終わらせてるあたり、続編も期待していいのかな?