左巻キ式ラストリゾート―ぷにふごEX (パンプキンノベルズ)

すごい。何がすごいって二つの点で。

  1. 表現技法について
  2. その表現技法によって語られる世界と世界観について

いわゆる「セカイ系」、「主人公の身近なことが世界のあり方そのものに直結している」に入れてもいいんだろうな。なんと言っても、世界を極限まで小さくすることで逆に人間一人の影響力を極大化し、「セカイ系」であることが法則的に自然な状況を作り出しているのだから。世界がもし百人の村だったらと言う奴だ。実際には12人な訳だが。
さらっと一読した今の時点で、そのメッセージを読み取ることは難しい。(何より、世界を貫く法則をまだ私は見通せていない)なので、まあ、もっと俗なことを書いてみようと思う。
原作ゲームをやったことはないが……それを抜きにしても読んでおいて損はない。エロであるがあんまりエロくないので(笑)抵抗のある人にも安心だ。そういう意味では決して俗な意味でのエンターテイメントではないんだが……。
ああ、ロボ娘が一人だけでてくる。るみ。偽物でありながら本物の行為をすると言う英雄的所業を成し遂げたので、ロボ娘聖女伝に列聖した。俺の中で。サービスシーンもないちょい役ながらたいしたものである。ロボばれはバッテリーが上がるくらいなのにね。
ロボ娘好きでもそうでない人も、特に西尾維新あたりが好きな人は読んでみて欲しい。