というほどのもんでもないけど。

To HeartKanonAIRにあって、「月姫」「ひぐらしのなく頃に」にないものがある。それは中心となる「商品」だ。
これらのコンテンツは、マルチメディア展開したコンテンツ*1とは微妙に違い、最初に中心になるコンテンツが出て、その周囲に様々な副産物がまとわりつくように世に出てきた。たとえるならば、核のまわりにアコヤ貝の体液が付着して層をなし、真珠を形作るようにだ。
前述の五つのコンテンツは、そのどれもが同様の展開をした。書籍やCDの通販サイトに行けば、これらのコンテンツの副産物はあふれ返っている。けれど、「月姫」と「ひぐらしのなく頃に」だけは、周辺の副産物だけで、本体(であるPCゲーム)が見えない。
理由は簡単、中心となるコンテンツが同人作品であるからだが、しかしそれはそれで、業者にも消費者にも不幸なことではないかと思える。
業者は販売機会の逸失と言う面で。消費者は正体のわからないコンテンツを避けようとする心理によってだ。
何も通販サイトで同人アイテムも扱えと言っているのではない。(いや、それをしてくれるなら特に反対する理由はないのだが)しかし業者は、そういう販売機会を取りこぼしていることを自覚すべきだと思う。その上でそれをフォローするか、漏れるがままにするかを選ぶべきだろう。

*1:たとえるならば、.hack//