ナマハゲの正体は何か

ナマハゲの正体は何か

ナマハゲの正体は何か

冒頭ではお馴染みの柳田国男先生においでいただき、ナマハゲとは零落した山の神であると言う説を賜りながら、矛盾点をついてそれが必ずしも正しくないと証明します。つかみはバッチリ、さあ自説を展開だ。
まず、修験者の存在に目を向ける。修験者たちが布教あるいは救済を行う時に、何を主要な教義とするかで選ばれたのが不動明王愛染明王であり、これを土着伝説の夫婦鬼と結びつけ、この夫婦鬼の本地は両明王とした。
ナマハゲの面相は鬼であり同時に明王の憤怒相であるとした訳です。
初期では扮装をした修験者二人組が各戸を回って邪気を払っていたものの、人口と共に巡回ルートが増えるにつれて、流しの生臭修験者にも役目を回さざるを得なかった。このあまり教義理解のない生臭修験者が食事や酒を要求したことから、現在のナマハゲも酒食を要求するようになった。
ナマハゲの語源は、「中途半端+剥ぐ」であろう。
ま、こんな内容でした。
それなりに理屈もとおっており、本の厚さも適当で、いい本ではないでしょうか。