2003年12月号

月刊ウルトラジャンプです。

CLOTH ROAD(原作:倉田英之・漫画:okama
ええ話や。技術は変わっても人間は何も変わっちゃいないってところが特に。まあ、そうでなきゃ、古典文学なんてものが成立する訳もないんだが。しかしこの世界のプログラマーはエリートだな。服飾デザインと、ハードウェア、ソフトウェア、この三つを扱えないといけない人材だ。しかもこのうち二つの分野には確実にセンスが存在して、センスのない人間はある人間に絶対勝てない世界だ。まあ、努力の量が同じなら、だけれども。ストーリーを分析するなら、現状に不満を持つ主人公が、半分は自分の意思で、半分は周囲の状況に押され、変化を望む。そこにヒロインが出会うことで変化することが確定する。物語のプロローグとしてはこれ以上もないってくらいにセオリー通りだ。わかっている人が作ってる物語として、期待したい。
天上天下大暮維人
ああ、やっとボブが化けたか。円(の旧字体)のふるう刃物に対し、目ではなく耳(音と振動)で対処すると。うむう、考えたな。
DEPATURE(鈴木央
読み切り。ええ感じやん。続きと言うか、同じ世界観で外の世界の話とかもできるやん。がんばれー。がんばって戻ってこーい。編集も今度はムチャ言うなよー。
銃夢 Last Order(木城ゆきと
連載再開。やっとだ。
ゼクス対ニッツ戦。超音速のカタパルトパンチを楽にかわしてカウンター気味の蹴りを入れ続けるゼクス。しかし、その連打はフェイクで、粉塵を巻き散らかしてワイヤーストラップを隠すためだった。ワイヤーストラップに縛られたゼクス、そのまま超音速のカタパルトスープレックスで地面に串刺し。エクスカリバー状態。敗北。
エルフ&ツヴェルフ対キャプテン・クー・ツァン戦。11と12、敵を前にしていきなり編物。しかも超音速で単分子ワイヤーでマフラーを編む。
ジャック・ゲルランボー「まさに超音速編み物!! どぉ〜ですかホッパーさん!?」
どーですかと言われても……
ヘジオア・ホッパー「まぁ〜 本能のなせる業といいますか……」
そして、贈るとみせかけてマフラーで相手を縛ろうとする二人、だが逃げられる。
ジャック・ゲルランボー「手のこんだトラップでした〜 どぉぉですかホッパーさん!?」
ヘジオア・ホッパー「いやぁ〜『兵は詭道なり』と申しますが…… あんたら詭道すぎ!!」
時折放つこの言語感覚がたまりません。11と12、逃げられた上にマフラーを逆に利用されて一撃でのされる。敗北。
そして次月はガリィの出番。さぁて、闘えるのか?
R.O.D(作:倉田英之・画:綾永らん
あ、あれ。そうか。同じ雑誌に二本の連載か。倉田英之氏、すごいんだな。
破壊魔定光中平正彦
親父、いい奴だなあ。甲斐性があるなあ。
BLOOD STAIN(大野ツトム)
読み切り。一度処刑された女が教会の力でどうやってか生き返り、今度は教会の暗殺者として教会の中の異端分子を殺しまくる話。描く女キャラには「今風の色気」はないが、魅力はある。一昔前のアフタヌーン作品のようだ。
「なー そうまでして現世に留まっていたいかよ!」
「ああ 死ぬほど生きたいな」
逆説的なことだが、死を意識した瞬間ほど生きたいと言う気持ちが湧いてくる時間もない訳で。いい感じです。連載キボン。
蔭狼(矢口岳)
読み切り。大暮維人のアシスタントですか? いや、なんとなくそんな感じがしたもので。成分が似てると思う。同じタイプの作家なら、技量が上の方が勝つ……よね? 生き残るためには別の何かを手に入れないと。
サムライガン月光熊谷カズヒロ
最終回。
次号予告
やまむらはじめが「蒼のサンクトゥス」を始めると。今度は鬱系にならないといいな。
裏表紙裏
とらのあなの美虎ちゃん第70回。ベタでいい。


※2005/04/22 Fri 11:07:57 に再編集されました。
※2004/11/01 Mon 11:37:47に再編集されました。