PUREまりおねーしょん (1) (Dengeki comics EX)

ええとまあ、アンドロイド好きを自称する私としましては、アンドロイド物の作品を評価する上で重要なポイントは、アンドロイドの自我の発生メカニズムだと思うのですよ。
何故無機物に自我、あるいは自我に見える何かが発生したか、その理由付けがきちんとなされてないコンテンツは、いかに「萌え」要素が強くてもアンドロイド物の傑作足りえないと思うのです。その根本部分がないと、アンドロイドの「自我」は「思い通りになる女が欲しい」と言うみもふたもない男の欲求を写しただけの鏡でしかない訳で。
その点、まだこの作品はその理由付けが弱いかなと言う感じです。あとがきで「家電の延長上としてのマリオネット」と言う説明がありましたが、現在の技術がやっときた距離の数倍向こうじゃないかと思えたり。

この作品ではなんかよく知りませんが、ALISエンジンなる人工知能システムを積んで動いてますし、「フレーム問題」などの単語も出すことで一応それっぽくしてはありますが、まだもうちょっとな感じです。絵はうまいんですけどねー。
で、書評を見ると「ココロ図書館」にもアンドロイド司書見習が出てくるとか。おさえておかねばならんのかな……。