マーシィとおとうさん (DAYAN’S COLLECTION BOOKS)

……えーと。崩壊家庭の様子を描いた物語のわちふぃーるど版ですか? その、夢みたいなことばかり言う道楽男と働き者の苦労人の女のカップルっていうのは、えー、洒落になんないと言うか笑えないな、と思ったり。これで男の方が浮気をせず子供を可愛がってるだけマシだよなあと。さておき、オットーがマーシィに聞かせた歌は三段落ある訳で、そのうち実現したのは最初の段落な訳で。……残りの二段って、伏線なのかな。
オットーは最後にふらっと出かけて、この後トリポカの謎まで戻って来ません。気まぐれな月うさぎの本領発揮と言ったところですね。月うさぎと呼ぶよりは三月うさぎと呼んでやりたいですが。
こういうのを邪推と言うんでしょうが、充分に父性と接することのできなかったマーシィはエレクトラ・コンプレックスの気が……いや、なんでもないです。