ダヤンとジタン (Dayan in Wachifield)

ダヤンとジタン (Dayan in Wachifield)

ダヤンとジタン (Dayan in Wachifield)

何でも知ってて何でもできる不思議な猫ジタン、何故そうなのかは読者には薄々予想されていましたが、ここまですごい(ひどい?)とは知りませんでした。
二つの事件が同時におこり、それらをジタンのアイディアで、わちふぃーるどの住人たちとアルスの人々が協力して、一度に解決してしまう話の流れは見事です。
けれど、最後に起きた悲劇的な出来事とその結末は、読者をなんとも物悲しい気持ちにしてくれます。
ダヤン「きみが生きていて、どんなにうれしいか」
ジタンの胸のうちを想像した読者にとって、このダヤンの言葉はどんなにか救いになったことでしょうか。いい年こいた男が、思わず涙ぐんでしまいましたよ。