ひとまず安心

http://www.asahi.com/national/update/0918/TKY200809180168.html
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マイ魚拓

著作権保護期間、延長見送りへ 「十分な合意得られず」

2008年9月18日15時2分

 著作権の保護期間を作者の死後50年から70年に延長するかを検討してきた文化審議会文部科学相の諮問機関)は18日、延長の必要性を「十分な合意が得られた状況ではない」と結論づけ、見送る報告書をまとめた。延長すると過去の作品の自由な流通も先延ばしになり、文化の発展が阻まれる、などの問題を指摘する意見が強かったためだ。

 著作権法では音楽や小説、絵画などの著作物が保護される期間を、作品が創造された瞬間から作者の死後50年までと定めている。だが、米国や欧州など先進国の多くは90年代末までに作者の死後70年までとしており、日本文芸家協会日本音楽著作権協会など国内の著作権団体が保護期間の延長を要望。日本国内では自国で定める保護期間が適用されない米国政府も、日本政府に強く働きかけていた。

 文化審議会では昨年3月から、専門の小委員会で劇作家や小説家など作り手も巻き込んだ議論をしてきた。この小委員会で18日午後にまとめた中間整理では、今後の審議についても「保護と利用のバランスについて、調和のとれた結論が得られるよう検討を続けることが適当」と、延長に慎重な姿勢を示した。

 文化庁が当初想定していた以上に、延長反対の運動が活発化したという事情がある。反対派は、保護期間が延びると古い作品が社会の公有物になるのが遅れ、インターネットでの流通が先延ばしになるなど作品を利用しにくくなる問題を指摘。また、著作権を保護する目的の一つとされる創作意欲の刺激についても、保護期間の延長による効果はないと主張していた。(赤田康和)