カサは自己責任!

 本来、当館には利用者のカサ立てはない。しかし、入口脇にある空いた壁空間が人のカサ立て欲(?)をそそるのか、雨が降るとそこにビニール袋に包んだカサが並ぶことになる。本来カサ立てではないところにカサを置く、いわば放置するのであるから、盗難されたとしてもそれは本人の責任であろう。
 無論、「ここにカサを立てないでください」と張り紙もしてある。その壁空間に貼って、しかも少し視線を下げてある。カサを置こうと腰をかがめたら見えるような按配だ。
「カサが並んでるからカサ立てだと思った」なんてのは言い訳の最たるもので、張り紙も読めず、何故ビニール袋があるのかの意味も考えない、己の阿呆さを棚に上げた発言にはこちらとしても「ああそうですか」としか言いようがない。本当は「それはアンタが勝手に考えたことでそれが正しいかどうか誰にも確認を取らなかった独り善がりですよね」と言いたいところだがそこは仮にも大人ですので。
 それを踏まえて。以下のような電話があった。
「先日、雨の日に図書館に来た時、帰りしなにカサが見つからなくて往生した。他のところならともかく、図書館でカサがなくなるなんてショックだ」と言う内容だった。
 お前は何を言っているんだ? 言っている内容を本当に理解しているのか?
 そこは本来カサ立てではない旨伝えたら、おなじみの決してなじみたくはない言い訳のオンパレード。「知らなかった」「見えなかった」はいはい、地域住民様の言うことは絶対でございますよ。
 それで言外に「アンタのカサがなくなったのはアンタの管理が悪いせいでウチは関係ない」と伝えたら、「図書館は本の管理はするけどカサの管理はしないと?」とさも図書館にカサ管理責任があるような口ぶりで聞いてくる。当たり前だろうが! 自分のカサをどう扱うかは本人が決めることで他人が口を出すことじゃない。つか、本来自分だけの責任を他人に預けるな。
 最終的には、電話主から「張り紙をもっと見やすくしてください(具体案はなし)」と言う要請があったことになって終わり。
※今回のエントリーはニュアンスとか文脈とかが重要であり、描写は多分に主観的なものなので、事実の骨子を正確に伝えていない可能性があります。