みもふたもなく

お知らせ : 京都新聞

節約図書館、蔵書は寄贈
福島県矢祭町、運営に懸念も

 福島県矢祭町が、本の購入予算ゼロで図書館を作る計画を進めている。全国の家庭や事務所に眠っている本の寄贈を受けて蔵書にするというアイデアで、7月に新聞やホームページで呼び掛けたところ、既に約18万冊が集まった。

 しかし、司書ら図書館関係者からは「古本だけでは住民が必要とする資料は集まらない。収集の基本方針もない図書館は、無料の貸本屋になりかねない」と心配する声も出ている。

 図書館は、町の柔剣道場を約1億2000万円で改築し来年1月に開館する予定だったが、財源難から図書をどうそろえるかが課題だった。

 寄贈本だけの図書館は根本良一町長の発案。週刊誌などは除外、送料も送り主負担としたが、予想を超えるペースで集まり、職員やボランティアが整理に追われている。

 書架は約3万6000冊分。余った本は学校に配布したり、入れ替え用として倉庫に収めたりする考えだ。

 “節約図書館”は関係者に波紋を広げている。司書らでつくる図書館問題研究会の西河内靖泰副委員長(51)は「図書館の存在意義は建物よりも蔵書・資料にある。数さえそろっていればいいというものではない。住民ニーズを踏まえた収集方針が先にあるべきだ」と話す。
 開館準備に当たる永山雅英矢祭町自立課長は「ボランティアの中で司書資格のある人や、県立図書館の職員らからも意見を聞いている。まだ決まっていないが、開館後は雑誌や新聞などの最低限の資料費は計上することになるだろう」と話している。(共同通信

ツッコミどころは、

図書館問題研究会の西河内靖泰副委員長(51)は「図書館の存在意義は建物よりも蔵書・資料にある。数さえそろっていればいいというものではない。住民ニーズを踏まえた収集方針が先にあるべきだ」

だな。
住民ニーズの掘り起こしなんてのは実際に図書館が回りだしてからわかるもんだ。逆に資料がニーズを作り出す可能性だってある。要するに自分の考える図書館像から外れてるからいらついてるだけ。
ただし俺は別方面で気になる。
その3万6千冊の本の装備は誰がするんだろう。まさか装備しないなんてことはないよな? その装備にかかる消耗品費と人件費はあるんだろうな? コンピュータで管理だよな? パッケージはどこを買うのかな? もしかして、厚紙に貸出記録をするのかな。書誌カードを2枚作ってタイトル五十音順と著者五十音順に並べるのかな。……考えるだけで嫌になる。
上の連中はごちゃごちゃ考えなくていい。現場の人間がきちんと働ける環境だけを整えろ。