空の境界 上 (講談社ノベルス)/空の境界 下 (講談社ノベルス)
- 作者: 奈須きのこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/06/08
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同人作品を商業出版と言う珍しい作品と聞いた。
世界観を月姫と共有しているのは、月箱をやった以上事前に知っていたが、しかしまあ、世界観以上にモチーフも共有してるんだなあと。
両儀式と黒桐幹也の要素をまとめて再分割すると遠野志貴(+遠野四季)になるし、黒桐鮮花と遠野秋葉は(卑俗的すぎるが)「妹、ブラコン、炎、魔女、お嬢様」と言うキーワードで置換可能な存在だ。主人公たちの導き手が青崎姉妹であるのは、何をかいわんや、である。
確か、空の境界の方が月姫より先に(同人誌として)世に出たと聞いているが、これはまあ、 炎の記憶―田中芳樹初期短編集と創竜伝(1) 超能力四兄弟 (講談社ノベルス)くらいの関係と思っていた方がいいのかも。
興味を持たせる世界観であって、確かにファウストで西尾維新と並べて取り扱われるのは納得できる。傾向的によく似ている。
奈須きのこが物書きで食っていけるかどうかは、後は量産性の問題になるんだろうな。活動期間の長さに比して作品数は少ない方だから。小説(特にラノベ)を主戦場にするならば2〜3ヶ月に一作は出せないと辛そうだ。
最後まで見守って行きたい所存です。