空の境界 上 (講談社ノベルス)/空の境界 下 (講談社ノベルス)

空の境界 上 (講談社ノベルス)

空の境界 上 (講談社ノベルス)

空の境界 下 (講談社ノベルス)

空の境界 下 (講談社ノベルス)

奈須きのこ
同人作品を商業出版と言う珍しい作品と聞いた。
世界観を月姫と共有しているのは、月箱をやった以上事前に知っていたが、しかしまあ、世界観以上にモチーフも共有してるんだなあと。
両儀式黒桐幹也の要素をまとめて再分割すると遠野志貴(+遠野四季)になるし、黒桐鮮花遠野秋葉は(卑俗的すぎるが)「妹、ブラコン、炎、魔女、お嬢様」と言うキーワードで置換可能な存在だ。主人公たちの導き手が青崎姉妹であるのは、何をかいわんや、である。
確か、空の境界の方が月姫より先に(同人誌として)世に出たと聞いているが、これはまあ、 炎の記憶―田中芳樹初期短編集創竜伝(1) 超能力四兄弟 (講談社ノベルス)くらいの関係と思っていた方がいいのかも。
興味を持たせる世界観であって、確かにファウスト西尾維新と並べて取り扱われるのは納得できる。傾向的によく似ている。
奈須きのこが物書きで食っていけるかどうかは、後は量産性の問題になるんだろうな。活動期間の長さに比して作品数は少ない方だから。小説(特にラノベ)を主戦場にするならば2〜3ヶ月に一作は出せないと辛そうだ。
最後まで見守って行きたい所存です。